京都府の食べ物と言えば湯豆腐や湯葉、八ツ橋などを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、これら以外に地元の人に大人気のB級グルメがあります。
終戦後に京都府の日本海側にある舞鶴港に満州や朝鮮半島から多くの引揚船が到着しました。
引揚船には日本人に混ざって朝鮮半島出身者の多くが来日し、今でも多くの朝鮮出身者の子孫が京都府に住んでいます。
京都市東山区・南区・山科区には韓国人や戦前の朝鮮籍の人々が多く住む街があり、韓国料理や中華料理のお店が立ち並んでいます。
戦後、日本に入ってきた朝鮮出身の人々により京都のB級グルメが誕生しました。
韓国風のホルモン焼き
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京都駅の南側で鴨川から河原町通りにかけてのエリアは在日韓国人が多く住む地域で、井筒和幸監督の映画「パッチギ」の舞台になった街です。
このエリアでは韓国料理店やホルモン焼きのお店が多く立ち並んでいます。
最近は四条河原町エリアにもホルモン焼きのお店があり、四条通りから新京極商店街に入ってすぐの場所にもホルモン料理専門のお店があります。
「餃子の王将」発祥の地の餃子
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今でこそ全国展開して誰でも知っている「餃子の王将」ですが、元々は京都発祥の中華料理店なのです。
地元の人は「餃子の王将」で焼く前の生の状態の冷蔵餃子を購入し、家で焼いて焼きたてを食べるというスタイルが一般的です。
「餃子の王将」以外にも南区にある「ミスター餃子」の餃子も地元の人の間で大人気です。
九条旧千本通の北側に、平安京に建てられていた羅城門跡の公園(花園公園)があり、公園の北側にある九条通りから1本北に入った道沿いに「ミスター餃子」があります。
店内で焼きたての餃子を食べることができますが、焼いた餃子や焼く前の餃子の販売も行っています。
地元の人は焼く前の餃子を買って来て自宅で焼いて夕食にします。
餃子には炭水化物(皮)と野菜と肉(餡)が含まれるので、これだけで食事になるのです。
ちなみにミスター餃子の前の道が平安時代に建てられた平安京の九条通です。
羅城門は芥川龍之介の小説や黒沢明監督の映画の舞台になった門ですが、今はベンチと子供の遊具が設置されている小さな公園となっています。
京都ラーメン発祥の地
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京都ラーメンは豚骨で出汁を取った醤油スープで、博多ラーメンのように濁っていない“あっさりした豚骨ラーメン”です。
半世紀以上前に生まれた京都ラーメンは京都を代表するB級グルメです。
京都ラーメンは京都駅の東にあるたかばしの「第一旭」「新福菜館」、左京区一乗寺が有名ですが、神宮丸太町と東大路通の交差点(京大病院の東)にある「らんたん」や、今出川通りにある「ますたに」は半世紀以上前に創業した本物の京都ラーメンで、地元の人に人気のあるお店です。